ブックタイトルshiniya-yamanasi-2024_10
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大日影トンネル遊歩道と勝沼ぶどう郷JR中央本線甲州市勝沼ぶどうの丘国道20号フルーツライン大善寺大日影トンネル遊歩道EF64電気機関車旧大日影トンネル(遊歩道)旧勝沼駅ホーム跡勝沼ぶどう郷駅勝沼トンネルワインカーヴ(旧深沢トンネル)ぶどう郷遊歩道やまなし歴史散歩令和6年10月1日発行 富 士 の 国 シ ニ ア 山 梨 だ より 秋号( 10)わたしたちは、山梨県老人クラブ連合会を応援しています。 甲州市勝沼町の大日影トンネル遊歩道が今年3月にリニューアルオープンしました。鉄道ファンだけでなく多くの観光客に人気のスポットが8年ぶりに復活しました。今回は、大日影トンネル遊歩道と勝沼ぶどう郷を巡るコースです。 勝沼のシンボル的存在の勝沼ぶどうの丘からスタートし、勝沼ぶどう郷駅に向かいます。駅の無料駐車場は駅利用者専用となっていて、観光利用には勝沼ぶどうの丘駐車場が推奨されています。 勝沼ぶどうの丘から駅まではゆっくり歩いて約15分。住宅やブドウ畑を抜けていく道の石垣などには駅への案内標識があって迷うことはありません。ただ道のアップダウンが結構あります。旧勝沼ホーム跡へ向かう階段を上がります。駅周辺に植えられた「甚六桜」と呼ばれる桜並木が迎えてくれます。春には素晴らしい桜並木となり夜はライトアップもされます。旧勝沼駅ホーム跡は、かつてスイッチバック方式の駅だった当時のホームの塩山駅側の先端部分を残したものです。 さくら橋と名付けられた小さな橋を渡り駅へ向かいます。駅舎の前を抜けて、展示されている電気機関車の横を通ります。中央本線や青梅線で、南武線などで活躍した電気機関車で平成18(2006)年にJR貨物から譲り受けてここに展示されています。 その先へと進み、階段を上がると大日影トンネル遊歩道の入口です。左には現在のトンネルが見えます。入場料は無料で、午前9時から午後4時まで、年末年始を除き通行可能です。 大日影トンネルは全長1367・8メートルの長いトンネルで、明治36(1903)年に開通しました。新トンネルの建設に伴い平成9(1997)年に廃線となりました。その後、JR東日本から旧勝沼町に譲渡され、平成19(2007)年に遊歩道となり、観光客に人気となりました。しかし、レンガが剥がれ落ちる危険性が指摘され、平成28(2016)年から閉鎖されていました。その後、防護ネットの設置や照明装置の取り換えなどを進め、令和6(2024)年3月にリニューアルオープンしました。 トンネル内に入ると、ヒヤッとした空気に包まれます。天井からはポタポタと水滴も落ちてきます。照明は明るくはありませんが、足元などは十分にわかります。線路わきの歩道は整備されていて歩きやすい。壁の古いレンガが歴史を感じさせます。牛奥村(現在の甲州市)の工場で作られたレンガを使用し、英国人の指導で一段ごとに縦横を交互に積む英国方式となっています。 両側にはかつて保線作業員のための待避所があります。現在は、トンネルや中央線の歴史が書かれた説明板が掲示されたり、ベンチが置かれた休憩所になったりしています。 トンネルの歩道はほぼ平坦で、ゆっくり歩いて20~30分ほどで抜けられます。反対側に出ると真正面にあるのが、同じく廃線となった深沢トンネル(全長1,100メートル)を活用したワインカーヴです。このワインカーヴは、ワイナリーや個人オーナーのワインの貯蔵庫になっています。無料で見学することもできます。 この後は、トンネルを再び戻って勝沼ぶどう郷駅に向かってもいいが、鎌倉時代建立の檜皮葺きの薬師堂(国宝)で名高い大善寺に立ち寄って、フルーツラインを通って戻るのもいい。フルーツラインからの勝沼ぶどう郷の眺めも素晴らしい。今年3月にリニューアル歴史を感じる古いレンガワインカーヴのトンネルも懐かしい旧勝沼駅ホーム跡電気機関車 旧勝沼駅ホーム跡大日影トンネル遊歩道入口(右)休憩所 トンネル内部ワインカーヴ