ブックタイトルshiniya-yamanasi-2023_10
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歴史と文化を感じる 谷村城下町を歩くミュージアム都留都留市商家資料館都留市駅谷村町駅国道139号富士急行線都留市八朔祭屋台展示庫円通院「元気くん」2号谷村陣屋跡都留市役所寺町通り芭蕉の句碑やまなし歴史散歩令和5年10月1日発行 富 士 の 国 シ ニ ア 山 梨 だ より 秋号 (10)わたしたちは、山梨県老人クラブ連合会を応援しています。 武田二十四将にも数えられた小山田氏の城下町として始まった谷村のまち(都留市)。江戸時代には、三代にわたる秋元氏の支配のもと、「郡内縞」の産地として、また郡内織の流通の拠点として栄えました。松尾芭蕉が逗留するなど、文化の花も開きました。 富士急行線の谷村町駅をスタート。グリーンの屋根のレトロを感じる駅舎を出て進むとすぐ左手に城南公園。ここには松尾芭蕉の句碑があります。「行く駒の麦に慰むやどりかな 芭蕉」と刻まれています。 芭蕉は、天和2(1682)年の大火で江戸深川の芭蕉庵を焼け出された後、秋元氏の家臣で俳諧の弟子だった髙山傳右衛門繁文の招きで谷村に逗留しました。都留市内には、江戸時代の句碑が点在しています。今回のウォーキングコースでも、いくつもの芭蕉の句碑を見ることができます。 城南公園の角を右に曲がり、「ミュージアム都留」へ向かいます。郡内織の歴史や都留の歴史、芭蕉に関する展示などをしています。また、毎年9月1日の生出神社の秋の例祭として行われてきた「八朔祭」の屋台と葛飾北斎ら人気浮世絵師による飾幕を間近に見ることができます。都留市出身の世界的な画家・増田誠画伯の作品も所蔵しています。 都留市役所前を右折して消防署を通り過ぎて国道139号に出ます。左手には「都留市八朔祭屋台展示庫」の建物があります。復元された八朔祭の屋台4台のうち3台がガラス張りの建物に保管されていて見学することができます。もう1台は、さきほど訪れた「ミュージアム都留」に展示されています。 国道をはさんで反対側にあるのが「都留市商家資料館(旧仁科住宅)」。1921(大正10)年に建てられた商家造りの絹問屋の建物です。和洋折衷の建物は当時として大変珍しいもので、絹取引が海外にも及んでいたことを伺わせます。絹織物の取引の資料や江戸時代から昭和初期の生活用品などを展示しています。 国道からわきに入って「ぴゅあ富士」へと歩きます。右手に芭蕉の句碑を見ながら、大神社の前、仲町公園のわきを抜けて円通院に向かいます。秋元氏ゆかりの寺です。鐘楼、山門覚雄殿、薬師堂、元坂の石橋など、江戸時代の遺構が多く、風情があります。 その先へ進むと、東漸寺、専念寺、西涼寺などが並ぶ通りに出ます。国道から山側にやや入ったこの道は「寺町通り」と呼ばれています。 都留市には歴史ある寺社が多く、寺社を訪ねて歩くのも楽しい。 国道139号に戻って都留市駅方面へ向かい、駅手前の道を左に入って進みます。道路沿いには家中川が流れていて、小水力発電所「元気くん」2号が稼働しているのが見えます。 家中川は、江戸時代に城下に張り巡らされた用水路です。飲料水や灌漑用、さらに水車が織機の動力や染料を洗う水としても使用され、織物産業の発展を支えました。現在は、都留市役所の1号、谷村小学校横の3号と合わせて3台が稼働しています。 谷村小学校の横を抜けて甲府地方裁判所都留支部に出ます。ここは、かつて郡内の支配を司った谷村陣屋があった場所で、石碑が建っています。市役所の横を抜けて谷村町駅に戻ります。歴史ある寺社を訪ねる織物産業の発展を支えた家中川芭蕉の句碑が都留市内に点在郡内織や八朔祭谷村の歴史を知る芭蕉の句碑ミュージアム都留都留市商家資料館 都留市八朔祭屋台展示庫円通院谷村陣屋跡 「元気くん」2号